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はじめに

優れたコストパフォーマンスをみせる210系サーフですが販売台数が思うように伸びず、遂に国内最終モデルになりそうな流れです。サファリやテラノ、ビッグホーンなどかつては市場を席巻したクロカン4駆ですが今はランクル系、パジェロ、そしてこのハイラックスサーフがその需要にこたえている状況です。将来販売が終了してもこんな名車があったことを多くの人に知ってもらいたいというオーナーの親心で運営してまいります。

HILIUX SURF 215 SSR-X Limited

2002年にデビューした210系サーフだが、販売台数が思うように伸びないまま推移し、2005年にマイナーチェンジをおこなった。ディーゼルが廃止され4リッターガソリンエンジンをラインナップ。2007年にSSR-Xリミテッドを発売。寒冷地仕様でSSR-Gの標準装備をいくつか加え、快適性はさらにアップした。

ランドクルーザープラドの兄弟車という位置付けではあるがそのスタイリングからサーフを選ぶユーザーも多い。

存続を賭けて開発された210系サーフ

若者向けのRVとして一時代を築いたハイラックスサーフだが、市場のニーズはよりコンパクトでオンロード性能に優れた取り回しのし易い4駆と、低床で天井が高く室内空間を広く使えるミニバンへと変化していく。各メーカーがニーズに合わせて様々なカテゴリーを構築していったと言ってもいい。

時代の流れに対応すべく、210,215系サーフは乗用車としての快適さをふんだんに与えられることになる。ボディをより大きくし、室内空間と荷室空間を広く確保。室内インテリアをより洗練させ、使い勝手に配慮。ドライブポジションを自由にアレンジできるシートとハンドル、後席用のエアコンとカップホルダー、スピーカーはノーマルでも6基用意される。

先代最終型の4WD・SSR-X(背面スペアタイヤレスモデル)とボディサイズを比べると、全長で115mm、全幅で75mmの拡大。全高も25mmアップされた。3列目の設定はないが、大人5人がゆったりと乗りこめるサイズを確保した。最小回転半径は先代モデルと同じ5.7mに抑えられ、取り回しやすい。 全高もアップされているが、フロア地上高は25mm下げ、乗降性を向上させている。

4WDのSSR-Gはタイヤサイズも17インチにアップされ、ヘビーデューティーなクロカン4駆でありながらプレミアムSUVを求めるユーザーにも訴求しうる重厚なエクステリアを獲得した。開発陣は言う。この変化はカローラがクラウンになったようなものだ、と。

妥協のない4駆性能

乗用車ライクにユーティリティーを充実させた一方で、4駆性能は変わらず頼もしい。流行のモノコックではなく頑丈なラダーフレームを採用し、ダイヤル選択によるセパレート4駆、クロカン必須のLOWモード、センターデフロックを装備、サスペンションはフロントがダブルウイッシュボーン、リヤは5リンクのリジッド。サーフがサーフであり続けるために、4駆性能に妥協はない。

前期型は3リッターディーゼルと3.4リッターガソリンを、後期型は環境性能をクリアしたV64リッターエンジンの強心臓を得て力強く走る。 また、前後期ともに必要十分な力と燃費性能を両立した2.7リッターガソリンエンジンがラインナップされている。SSR-Xの2.7リッターであれば価格的にも売れ線のミニバン、SUVに対抗できるパッケージングとなった。

発売当時、国内2,000台、北米11,000台を目標販売台数としていたことから、海外をメインターゲットにして開発された車であることが見てとれる。ハザードの位置が左ハンドルの方が使いやすい配置になっているのは象徴的だ。北米向けミドルサイズのこの車は北国でその真価を発揮している。

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